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放射線部

核医学検査

●核医学とは?

 核医学検査は、ガンマ線という放射線を放出する少量の薬(放射性医薬品)を静脈から注射し、ガンマカメラやPET装置で体の中の様子を画像にする検査です。静脈から注射するほかに、呼吸によって吸入するものや、カプセルを飲むものなどがあります。CT・超音波は臓器の形態画像であるのに対して、核医学は臓器・組織の機能情報や代謝情報を画像に表しています。核医学検査は、治療方針の決定、治療効果の判定などに重要な検査となっています。
 核医学検査は、単一光子を放出する放射性医薬品を使用しガンマカメラで撮像する検査と、ポジトロンを放出する放射性医薬品を使用しPET(PET/CT)装置で撮像する検査があります。

●シンチグラフィー
 静態画像・動態画像・全身画像・SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)を撮像します。静態画像は、骨シンチ、甲状腺シンチ、肺換気・血流シンチなど様々な検査に使用します。動態画像は、目的臓器への放射性医薬品の取り込みや、洗い出しの程度を算出する時に行う撮像方法です。主に、腎機能シンチや胆道シンチに使用します。全身画像は、骨シンチ、腫瘍シンチ、炎症シンチの検査に行います。シンチグラフィは、ガンマカメラを使用し撮像を行います。
 SPECTは、ガンマカメラが体のまわりを回転しながら撮像を行い、放射性医薬品の分布を断層像として描出します。主に、脳血流、心臓、腫瘍の検査に行います。各方向からの断層像を得ることで、深部の3次元的な情報を知ることができます。


SPECT/CT装置


●PET(Positron Emission Tomography)検査
 PET検査では、主にブドウ糖によく似た性質の18F-FDGという薬を使用し、体内のブドウ糖代謝を画像にしています。悪性腫瘍の多くはブドウ糖を大量に使うため、この画像から悪性腫瘍の存在や広がりに関する情報を得ることにより診断を行います。また、脳や心臓の血液の流れやエネルギーの使い方を知ることで、脳梗塞や心筋梗塞の診断・治療に重要な情報を得ることもできます。当院では、18F-FDG以外にも酸素ガス(15O-O2)を使用した検査なども行っています。PET検査は、PET/CT装置を使用し撮像を行います。


●当院の状況

 当院では安全で質の高い核医学診療を安心して患者様に受けていただけますよう、努めています。当院では核医学検査の他に、甲状腺機能亢進症などの核医学治療も行っています。核医学の結果は専任の医師が診断し、画像と診断レポートを全診療科の外来、病棟に電子配信を行っています。

撮影装置:ガンマカメラ(SPECT装置)2台、PET/CT装置2台


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