かしこく治療を受ける必修知識
ナス法にも短所はある
漏斗胸の画期的な手術方法として標準的となったナス法ですが、もちろん万能というわけではありません。短所もしっかりと把握しておくことで術後の対応や不安感の軽減につなげてください。
●ナス法の欠点
1.輪郭の不整 | 「でこぼこ」が生じる場合がある。 |
---|---|
2.バーのずれ | バーがずれる場合がある |
3.後戻り | 感想がまちまちなのはなぜか |
4.下部は治せない | 胸郭下部の陥没が修正できない |
5.軟骨が短いと効果は少ない | 肋骨・肋軟骨移行部の問題 |
プロの教える治療の秘訣
ナス法は優れた手術方法ですが、すべての患者さんに画一的な施術を行えばよいというような単純なものではありません。当院は、以下のような点を考慮し、「患者さんに合わせたオーダーメイドの治療法」を提案しています。
女性の漏斗胸治療には特別の配慮を | 男性の漏斗胸と女性の漏斗胸では、同じく漏斗胸と言っても、全く別の疾患として考えています。 |
---|---|
骨も大切だが、肉も大切 | 胸郭のかたちだけではなく筋肉の形も考慮した治療方法が大切です。 |
「筋層」は保護すべし | バーのずれを防ぐのには筋肉による固定だけでは十分と言えないケースも多々あります。 |
背骨の変形はないですか? | 胸の部分だけではなく、背骨も密接に関連してきます。脊椎側弯と漏斗胸の治療について説明します。 |
「猫背」は治る? | 漏斗胸の患者の中には姿勢が悪い方が、比較的多く見られます。いわゆる「猫背」という状態です。 |
固定よりも設計が重要 | 美容的な観点や術後の痛みも考慮して、患者さんの体格に合わせたベストの設計を考える必要があります。 |
痛いの?痛くないの? | 知れば怖くない、痛みの原因 |
痛いの?痛くないの?(2) | 痛みを減らすための手術の工夫:香川大学のオリジナル |
皮膚を切開する位置へのこだわり | 皮膚を切開する場所で出来ばえはかわります。形成外科のプロはこだわります。 |
きれいに皮膚を縫うコツ | 形成外科の技術を使えば目立つキズアトを防げます。他科の外科医も、ぜひご覧になってください。 |
乳房がカギになる、女性の漏斗胸 | 女性の患者さんの場合、本当に必要なのは乳房の形成手術の場合があります。 |
目立つキズアトを残さないために | 美容形成外科的な配慮をすれば、「キズアト」をかなり目立たなくすることができます。 |
鎖骨の付近を治すには | Tシャツや、胸の開いた服が着れるようにするために、手術の方法を工夫しています |
『ここをもう少し、治せませんか?』―再修正について
他の病院で手術を受けて一応は治ったものの、さらに良い結果を求めて香川大学を受診される患者さんも数多くおいでになります。「磨き上げ」の治療について説明します。
下部肋骨の出っ張り | |
---|---|
他院で手術後の「やり直し」について |
いろいろな手術法の利点と欠点
いわゆる『一回法』の向く場合と向かない場合 |
---|
「バキュームベル(吸引式治療器)」は有効か? |
良い病院の選び方
一生に一度だけ受ける大切な手術です。病院・執刀医を選ぶ際に目安となる項目を5つピックアップしました。ホームページを読んだり、医師に直接聞いてもこれらの回答が直接得られるとは限りませんが、ひとつの指標としてください。