腫瘍センター

香川大学医学部附属病院における
診療の質指標(Quality Indicator,QI)を基礎としたがん医療におけるPDCAサイクル

平成26年1月10日付け健発0110第7号厚生労働省健康局長通知「がん診療連携拠点病院等の整備について」においてがん診療連携拠点病院等の整備に関する指針が出され、診療機能や診療実績、地域連携に関する実績や活動状況の他、がん患者の療養生活の質について把握・評価し、課題認識を院内の関係者で共有した上で、組織的な改善策(PDCAサイクル)を講ずることが指定要件に加えられました。
香川県がん診療連携協議会では、平成26年7月31日に第7回香川県がん診療連携協議会を開催し、香川県のがん医療におけるPDCAサイクルの確保に向け拠点病院間で協力し都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会の「がん登録部会Quality Indicator研究」に参加し、診療の質を評価することによって、PDCAサイクルを確保することが決議されました。同時に香川県がん診療連携協議会部会設置申合を改正し、情報広報部会(部会長:香川大学医学部附属病院腫瘍センター長 合田文則)ががん医療に関するPDCAサイクルを所掌することになった。またその事務局を香川大学医学部中核病院機能強化支援室に置きました。
診療の質指標(Quality Indicator, QI)は、「標準診療実施率」のことであり、患者集団(例えばある病院の受診患者)が受けている医療の質を測定するための指標である。つまり現在の知見上有効とされる診断法や治療がどれだけおこなわれているのか、という視点で評価しようとしています。また、本院では、東京大学大学院工学系研究科社会医療システム工学寄付講座 水流聡子教授の「がん診療連携拠点病院における診療体制の質評価」の調査に参加し、報告会に出席しています。その結果も併せて診療の質を評価しています。

PDCAサイクルとは

PDCAサイクル(ピーディーシーエー - 、PDCA cycle、plan-do-check-act cycle)は、事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つ。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4 段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する。最後のAct(改善)を次回のPlan(計画)に結び付けるプロセスであり品質の維持・向上や継続的な業務改善の典型的なマネジメント手法である。第二次世界大戦後、品質管理を構築したウォルター・シューハート(Walter A. Shewhart)、エドワーズ・デミング(W. Edwards Deming)らが提唱した。

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