香川大学医学部小児科

NEONATAL INTENSIVE CARE UNIT
(香川大学医学部附属病院総合周産期母子医療センター新生児集中治療室)

香川県の周産期医療

香川県は2つの総合周産期母子医療センターをもつ医療圏であり、香川大学が中心となって、地域の周産期医療人材の育成を目指しています。
また、地域の医療機関と連携し母体搬送や新生児搬送、または退院後のフォローアップを行うことで地域に根差した質の高い医療を目指しています。

診療内容

新生児集中治療部門では小さく生まれた赤ちゃんや、病気をもった赤ちゃんの入院治療を新生児専門のスタッフが24時間体制で行っています。
総合周産期母子医療センターとして周産期科女性診療科、小児成育外科、薬剤部、検査部・輸血部、臨床工学部等多くの部門と連携し、出生前から総合的に赤ちゃんを診療しています。また、地域の病院産科、産科医院、助産院と連携し、入院治療を必要とする赤ちゃんを受け入れています。

病床数

NICU:9床
GCU:6床

診療実績

2020年 2021年 2022年
入院総数 148 162 174
院外 14 27 16
極低出生体重児 11 12 10
超低出生体重児 12 6 6
人工呼吸管理(DPAP含む) 33 38 43
低体温療法 1 3 1
一酸化窒素吸入療法 1 3 3
死亡退院 1 1 3

教育について

当NICUでは、卒後臨床研修の初期研修医2年目(小児科コース)より研修を行っています。また、当科の教育方針として、新生児医療が小児科診療の基盤となると考えていることから、小児科専攻医期間中に、半年から1年間の新生児研修を行っており、当大学NICUまたは四国こどもとおとなの医療センターにて研修を行っています。

香川大学NICUの特徴

研究について

我々は「ベッドサイドの赤ちゃんたちに貢献する医療」を目指し、様々な角度から赤ちゃんらの疾患の病態、生理現象の解明のための研究を行っています。臨床・基礎研究の詳細に関しては、研究グループのページをご参照ください。

公的研究費採択課題

2023年度

  • 低酸素性虚血性脳症における脳循環障害に対する至適水素ガス吸入濃度域の決定
    中村信嗣、科研費 基盤C 2023-2025
  • 直接ビリルビン測定におけるビリルビン光異性体の影響
    有岡誠、科研費 若手 2023-2025

2022年度

  • 新規の近赤外光時間分解測定を用いた新生児の脳浮腫評価
    日下隆、科研費 基盤C 2022-2024
  • 生後15分以内に行う低酸素性虚血性脳症の客観的診断法の確立
    森本絢、科研費 若手研究 2022-2024
  • 循環モニタリングによる、低体温療法治療不応例選別法の確立
    中尾泰浩、科研費 若手研究 2022-2024
  • 水素ガス吸入療法による新生児仮死に伴う腎障害への腎保護治療の開発
    若林誉幸、科研費 若手研究 2022-2024
  • 超早産児を対象とするデキサメタゾン吸入療法の最適な機器設定の確立
    光家努、科研費 若手研究 2022-2024

2021年度

  • 低出生体重児における味覚特性
    加藤育子、科研費 基盤C 2021-2023
  • 早産児慢性肺疾患に対するデキサメタゾン吸入療法における血中移行調査
    香西祥子、科研費 基盤C 2021-2023
  • 低出生体重児のサーカディアンリズムの形成と発達的予後についての研究
    小西行彦、科研費 基盤C 2021-2023
  • 『生体リズムに着目した発達障害の解析ー胎児期から幼児期までの縦断研究ー』
    野口彩香、科研費 基盤C 2021-2024

2020年度

  • 早産児肺障害に対する水素ガスを用いた新しい予防・治療法の開発
    近藤園子、科研費 基盤C 2020-2022
  • 心拍変動解析による新生児の生体リズム形成の評価について
    西田智子、科研費 基盤C 2020-2022