3.調査の手順

手順1 チーム編成
 レビューチームを編成する(看護師等2 名、医師1 名)。診療録の抽出等の担当者

手順2 対象患者の設定
 対象患者(年齢、診療科、病棟)を決める。全病院でももちろん可。

手順3 カルテの抽出
 一月を2 つに分ける(例えば1-15 日、16-31 日)。2 週間分の退院患者から無作為に10 カルテを抽出する。30 日以内の再入院は有害事象スクリーニング項目となるため、2 〜3 ヶ月前退院者の中から抽出するのが良い。 抽出の方法は施設の環境によって異なるが、系統的抽出法が推奨される。抽出方法→

手順4 診療録レビュー
 2 週間に10 カルテ(一日1 カルテ)を看護師等2 名が独立してレビューする。ひと つのカルテで複数の有害事象がでることもある。3a 以上の事象の抽出を目標とする。 有害事象の有無、数、影響度分類、見直し時にわかるよう事象の要約を記載する。

手順5 レビュー結果の突合と判定
 看護師等2 名は、独立したレビュー終了後に(2 週毎等、適宜)、結果を比較してコン センサスのもと有害事象の有無、数、影響度について判定を行う。

手順6 医師レビュー
 医師は、看護師等とともに、手順5 で比較した意見を参考に、レビュー結果の確認を 行う。医師はカルテを見なくても良いが、疑問点についてはレビュー者に確認する。 手順5 と同時に行なっても良い。

手順7 指標の算出
 以下の指標を算出する。
・1000 患者入院日数(1000 patient days)あたりの有害事象数
・100 入院あたりの有害事象数 有害事象が発生した入院の割合(%)
・ベースライン値の作成
6 ヶ月程度測定し、そのトレンドより施設の 安全に関するベースライン値を求める)
算出方法→

手順4-7 を継続する。
1) 看護師等レビューの平均時間は、1 カルテ当たり10 分未満である。
2) 有害事象の重篤度は、影響度分類(例えばレベル3a からレベル5)を用いる。

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