11/6日(月曜日)に香川県教育委員会と共同で、高松市立 鬼無小学校4-6年生、綾川町立 羽床小学校4-6年生の児童を対象に、子供たちが自分の健康や生活リズムの問題点を考える課題解決型学習体験イベント「未来教室」を開催しました。
当日は各小学校の体育館をお借りし、鬼無小学校153名、羽床小学校36名に対して、生活習慣に関する様々な体験をしてもらいました。糖尿病という病気があることについてわかりやすく説明し、その後4つのブースに分かれ、それぞれ体験型学習をして頂きました。

◇「サイバーセキュリティ探偵団!」(ネットとの付き合い方を考える課題解決型体験)
◇「聴いてみよう!自分の心音」「みんなは食べたかな?とても大事な朝ごはん」
 ・インターネットの活用は便利であると同時に、情報の受け取り方、発信の仕方、セキュリティへの考え方など、正しい知識を身につけておく必要があります。またネット環境利用時間は児童で年々長くなってきており、子供たちと一緒に、ネットの活用方法と注意点など、デジタル世界との健全な付き合い方を考えるための体験型学習を行いました。
 ・実際に臨床現場で使用している聴診器に触れてもらいました
 ・朝ごはんと睡眠の関係について、自身の日常を振り返りながら課題を見つけて学んでもらいました

◇「ゴールデンエイジ期の運動!ついでに家族も健康にしてしまおう!」(家族に伝えるアウトプット型体験)
 ・運動能力発達のゴールデンエイジ期(人の運動能力を決めるといわれる9-12歳)を迎える児童たちに、その概念について分かりやすく説明し、日常生活でもすぐにできる健康体操を体験して頂きました。

◇「歯の大事さについて」(口腔内環境変化の体験型実習)
 ・歯周病は生活習慣病と密接に関係しています。今回は“口腔内の衛生環境“に焦点を当て、実際に自分の口腔内の環境について体験型実習をしてもらいました。

◇「食品の糖分・塩分の含有量について」(視覚情報を用いた体験型講話)
 ・日常的に摂取する食品に含まれる糖分や塩分の量について、視覚情報を用いた体験型講話を行いました。未成年でもなる可能性のあるペットボトル症候群(清涼飲料水の多飲によって発症する急性の糖尿病)などの病気があることについても考えてもらい、日常生活を振り返りながら食べ過ぎや飲みすぎに注意ができるよう、視覚的に情報に触れて頂きました。

児童たちには、各ブースを回り、示された課題をクリアすることで「からだコイン」をゲットできるというスタンプラリー式の体験学習を通し、課題をすべてクリアした児童達に「からだ博士」の認定証を授与させて頂きました。

当日の内容は、NHK高松放送局、KSB瀬戸内海放送、RNC西日本放送に取材をして頂きました。
2023/9月に発表された「令和4年度 小児生活習慣病予防健診の結果(概要)」においても、香川県の児童における肥満傾向の割合が男子・女子とも増加しており、血糖値の異常、脂質(コレステロールや中性脂肪)の異常、脂肪肝のリスクなど、将来的に生活習慣病の原因となる項目についても増加傾向にあります。これらも踏まえ、今後も、香川県内の小学校や中学校で、継続的な『未来教室』を開催予定としており、ご興味のある教育関係者の方がおられましたら是非ご連絡を頂ければと思います。



担当:
香川大学医学部附属病院 内分泌代謝内科
福長健作(fukunaga.kensaku@kagawa-u.ac.jp)

後援:
香川県糖尿病協会