小児薬物療法根拠情報収集事業と小児薬物療法検討会議

小児薬物療法根拠情報収集事業(小児医薬品評価推進室)
  • 概要と特色
  •  平成17年度の厚生労働省新規事業である小児薬物療法根拠情報収集事業は、国、小児科学会、医療機関および製薬企業が連携し、可能な限り新たな臨床試験を実施することなしに、海外の承認状況、十分なエビデンスのある情報に基づき、また必要に応じて小児薬物治療に関する処方実態についての情報収集を行い、使用法の評価・整理を行おうとするものである。
      当センターの小児医薬品評価推進室は、この事業における小児への用法・用量、実績データ等の収集および解析を支援し、また検討医薬品の文献情報収集なども補足的に行う作業機関として10月3日に開設された。スタッフは、中村秀文室長、医師1名(土田尚:総合診療部併任)、薬剤師2名(石川洋一治験主任、三富玲:共に薬剤部併任)、事務補助1名が配置されている。
      平成18年3月30日の厚生労働省第一回小児薬物療法検討会議で、酢酸フレカイニド、メチルフェニデート、シプロフロキサシン、メトトレキセート、シクロフホスファミド、アセトアミノフェン、A型ボツリヌス毒素、アシクロビルの8医薬品についてエビデンスについて検討されることが決定され、報告書作成作業が開始されており、当室では、海外承認状況の把握、報告書作成の一部支援、使用実態調査の準備作業、等を開始している。
「小児薬物療法検討会議」開催要綱
  • 1.目的
  •  ○ 小児薬物療法を行うにあたり、小児における標準的な用法・用量が明らかでないことや、小児医療に必要な適応が承認を受けていないこと等の理由により、事実上、小児に投与することが困難な医薬品が存在することが指摘されている。 小児医療におけるこれらの問題点を解決するため、本検討会議では、
    ・ 小児薬物療法の有効性及び安全性に関する文献的エビデンス等の収集及び評価
    ・ 国内における小児への医薬品の処方実態の把握 等を行い、さらに、得られたエビデンスを医療従事者に情報提供することにより、適切な小児薬物療法が行われるよう環境整備を進めることを目的とする。
  • 2.検討事項
  • (1)小児薬物療法の有効性及び安全性に関する文献的エビデンス等の収集及び評価
    (2)国内における小児への医薬品の処方実態調査の実施及び結果の評価
    (3)得られたエビデンスの医療従事者への情報提供 について 等
  • 3.構成員
  • ○ 検討会議は、小児領域における薬物療法に関する医学的・薬学的な学識経験を有する者で構成する。
    ○ 検討会議は、委員のうち1人を座長として選出する。
  • 4.運営
  • ○ 検討会議は、年4回を目処に開催するが、必要に応じて随時開催することができる。
    ○ 検討会議は、知的財産権等に係る事項を除き、原則公開するとともに、議事録を作成・公表する。
    ○ 検討会議は、必要に応じて、個別検討事項に係る専門家を参考人として出席を要請することができる。
  • 5.庶務
  • ○ 検討会議の庶務は医薬食品局審査管理課が行う。
  • 6.報告書案:アシクロビル
  • 1.医療上の必要性について
  • 2.我が国で必要と考えられる具体的処方等に関する概要
  • 3.海外の承認状況及び文献情報等
  • 4.国内での使用実態
小児薬物療法検討会議 報告書
  • 1.医療上の必要性について
  • 2.小児医療を行うに当たり必要と考えられる処方等に関する考察
  • 効能・効果
    用法・用量
    使用上の注意
  • 3.文献情報などについて
  • @欧米4カ国での承認状況

    アメリカ:
    イギリス:
    ドイツ:
    フランス:

    Aランダム化比較試験・薬剤動態試験等の公表論文としての報告状況

    有効性:
    副作用:
    薬物動態:

    B内文献報告

    C教科書等への標準的治療としての記載状況

    D学会または組織機構の診療ガイドラインの記載状況
  • 4.国内での使用状況
  • 5.有効性の総合評価
  • 6.安全性の総合評価
  • 7.用法・用量の妥当性について