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お知らせ

『麻酔科医アシスタント臨床工学技士』第1号が誕生しました

                           麻酔・ペインクリニック科 武田 敏宏

 当院では令和4年4月1日より麻酔科医アシスタント臨床工学技士の研修および臨床業務を開始いたしました。この試みは,臨床工学技士法の改正や厚生労働省医政局長による各都道府県知事への提示「現行制度の下で実施可能な範囲におけるタスクシフト/シェアの推進について」に基づき,臨床工学技士が医療機器の点検だけでなく,医師の指示のもとで種々の麻酔業務が施行できるようになったことに端を発します。
 しかしながら,これまで麻酔科医アシスタント臨床工学技士という職種・業務がなかったため,院内管理委員会にて承認されたプログラム「麻酔科医アシスタント臨床工学技士高度医療技術取得のための研修プログラム」に則って,研修/業務が行われました。この研修を修了した臨床工学技士は,麻酔科医の指示のもと,全身麻酔装置,気道確保器材や麻酔薬のセッティング,麻酔記録の代行入力,生体情報モニタの監視などを行います。これらのアシスタント業務によって,麻酔科医の肉体的・精神的負担の軽減,手術をうける患者さんの安全性向上や手術件数の増加に寄与することが期待されています。
 このたび,令和5年3月27日,およそ1年にわたる本研修プログラムを修了した2名の臨床工学技士が,晴れて,中国四国地方の国立大学病院で初となる「麻酔科医アシスタント臨床工学技士」として認定されました。2人には,修了証書とともに,門脇病院長より今後の活躍への期待をこめた激励の言葉が贈られました。1年間で培った多くの学びと経験を活かして,これからの活躍に大きな期待が寄せられています。


修了証書授与式


麻酔薬の準備・セッティングの様子