文字サイズ

香川大学医学部開講50周年記念特定基金

この場所で輝く ~現場の声とメッセージ~
2025.5.13
香川大学医学部
医事課長 尾崎 真嗣さん

1.普段どのような仕事をしていますか?
大学病院の医事課で事務職員として勤務しています。
医事課では、診療報酬請求をはじめ、カルテの精度管理や医療情報システムの運用管理など、多岐にわたる業務を担っています。病院の運営を円滑に支える重要な部門として、日々の業務に責任を持って取り組んでいます。

2.仕事で大切にしていることは何ですか?
私が仕事で大切にしているのは、フットワークを軽くすることと、自分なりのコンセプト(モットー)を持つことです。
一つ目は、フットワークの軽さです。
業務の中には、どの担当が担うべきか判断が難しい「グレーな仕事」も少なくありません。そうした場面では、最初から「できません」と断るのではなく、「まずはやってみよう」という姿勢で受け止めることを心がけています(うまくいかないこともありますが…)。
もう一つ大切にしているのが、仕事に対する「コンセプト」を持つことです。
自分なりの美学や哲学といった、ぶれない軸を持って取り組むことで、迷わず行動できると感じています。
 
3.仕事の失敗談はありますか?
私たち事務職員は、概ね3年ごとに担当業務が異動となります。学生関係から病院関係といった、まったく異なる分野へ異動することも珍しくありません。新しい部署に配属された際、前の部署と運用が異なると違和感を覚えることがあります。 以前、新しい部署で自分の経験をもとに「このやり方が正しい」と判断し、既存の運用を修正したところ、結果的に他部署に悪影響を及ぼしてしまったことがあり、深く反省しました。
違和感を持ち、より良い方法を模索する姿勢自体は大切ですが、変更にはその運用が築かれてきた背景や他部署への影響を理解することが必要です。たとえ自部署にとって改善であっても、組織全体としてはマイナスになる可能性もあります。 この経験を通じて、異動当初はすぐに判断せず、まずは全体を俯瞰し、マクロな視点で物事を捉えることの重要性を学びました。

4.今後の展望は何ですか?何を目指していますか?
私は大学では理学部を専攻していましたが、公務員試験の勉強を通じて法律と出会い、今では法律を学ぶことが好きになりました。
これからは、法律に明るい大学職員を目指し、業務の中でも法的な知識を活かして貢献していきたいと考えています。
 
5.趣味や仕事のとき以外の過ごし方など教えてください
趣味はソフトバレーボールとアウトドアです。ソフトバレーでは、香川大学の職員を中心とした「あぐーる」というチームに所属しています。このチームは、私の尊敬する先輩が11年前に立ち上げた歴史あるチームで、今後もその思いを大切にしながら活動を続けていきたいと考えています。

またアウトドアでは、キャンプを年間を通じて楽しんでおり、夏はSUP(スタンドアップパドルボード)も行っています。仲の良い友人に、料理上手でセンスのいい“オシャレキャンパー”がいて、自然の中でいただく美味しい料理には、いつも感謝しています。

6. 香川大学医学部の良いところを教えてください
香川大学医学部、附属病院では、教員をはじめ、医師、看護師、コメディカルなど多職種の方々が勤務されています。それぞれが専門分野のプロフェッショナルとして活躍しており、そのような方々と一緒に仕事ができることは非常に刺激的です。多様な視点や考え方に触れることで思考の幅が広がり、日々多くの学びを得られる環境だと感じています。
 
7.これからの香川大学に求めることを教えてください
香川県における香川大学の役割と期待は、今後さらに大きくなっていくと思います。地域住民や企業の皆さまのご意見・ご指導をいただきながら、香川県とともに発展していく大学であってほしいと願っています。 そのためには、香川大学で働く一人ひとりの職員が、自分の職場を「好き」と思え、誇りを持って働けるような環境づくりがとても大切だと感じています。
 
<インタビューを終えて>
「まずはやってみよう」という姿勢に強く共感しました。業務の中でうまくいかないこともありますが、最初から可能性を閉ざすのではなく、一歩踏み出す姿勢が新たな発見や成長につながるのだと思います。また、「自部署の改善が、組織全体にはマイナスとなる場合もある」との気づきには、私自身もハッとさせられました。全体を俯瞰する視点は容易ではありませんが、その重要性に気づかれたことが素晴らしく、私も常に視野を広く保ちたいと感じました。