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香川大学医学部開講50周年記念特定基金

この場所で輝く ~現場の声とメッセージ~
2025.5.8
香川大学医学部
事務部長 前川 豊弘さん

1.簡単な生い立ちなどを教えてください。(どこで生まれた、どんな学生だった、など)
高松市で生まれ育ちました。大学は東京で経済学を勉強しました。のんきな大学生活も3年ほど過ぎ、さて就職活動を始めようと考えていた4年生の初めに、父親が急性心筋梗塞で急死したこともあって、なんとなくUターン就職かなと思い、地元の金融機関に就職しました。3年ほど勤めて、自分に金融マンとしての適正がまったくないことを自覚し、退職しました。さてどうしようかと考えましたが、まだ公務員試験を受験できる年齢だったので、国家公務員試験を受けて合格し、大学職員になりました。(当時は国立大学だったので、大学職員は国家公務員でした)

2.普段どのような仕事をしていますか?
医学部事務部長をしています。毎日、会議、決裁、打ち合わせでキリキリ舞いしています。医学部事務部は6課(総務課、研究協力課、管理課、経営企画課、医事課、医療支援課)が相互に連携をとりつつ、病院全体が円滑かつ安全に運営できるように取り組んでいます。また、学部学生、大学院生の教育関係を支援する学務課を合わせて7課が医学部事務部です。構成員が、残業しなくても、効率よく高いパフォーマンスを発揮できる環境整備ができればいいなと思っています。
 
3.なぜこの仕事を選びましたか?(偶然ですか?なりたかったですか?)
偶然です。国家公務員試験に合格しましたが、自分が希望した省庁の採用はダメでした。幸いなことに徳島大学からお声かけていただきました。大学職員の始まりです。その後高知大学、再び徳島大学、香川医科大学に異動して今に至ります。

4.この仕事の好きなところ・面白いところは何ですか?
教務系、学生系、予算管理、医事業務、研究支援、産官学連携等々いろいろな業務を担当させてもらいました。どの業務も魅力があり、やりがいのある業務ばかりでした。結局は、誰かの役に立っているということが一番大切だと思っています。それが仕事の大義だと考えています。
 
5.趣味や仕事のとき以外の過ごし方など教えてください
自宅の猫の額ほどの庭で家庭菜園や花壇に花を植えたりするのが趣味です。草抜きしたり、土をいじったり、次は何を植えようかなと考えている時がリラックスしています。今年はさつまいもを植えました。秋に実がなるのが楽しみです。子供が京都で大学生をしており、宿泊代がかからないので、暇を見つけては家内と京都観光を楽しんでいます。

6. 香川大学医学部の良いところを教えてください
大学職員として、大部分の期間を香川大学医学部で過ごしてきました。輝いているかどうかはわかりませんが、香川大学医学部は自分の実家のような気がします。いつ帰ってきても安心できるし、何かチャレンジする時には、医学部勤務時代に入院係で山のようなレセプトを前にした時に比べると大したことないなと自分の中での判断基準になっているかもしれません。
 
7.これからの香川大学に求めることを教えてください
地方にある国立大学は、それぞれの地域社会の産官学の中心であり、ハブ機能を強化していく必要があると思います。人口が急速に減少し、ますます知識集約型社会が加速する中で、知と人材の集積拠点としての機能や、地域社会自体のポテンシャルを引き出し、地方の創生に寄与することが求められていると思います。特に香川県のように県内の総合大学は香川大学しかなく、その役割は明確だと思いますので、その役割を各人が自覚して、前に進んでいくことが求められると思っています。
 
<インタビューを終えて>
インタビューから誠実なお人柄とお仕事に対する真摯な姿勢が伝わってきました。中でも「誰かの役に立っているということが一番大切」というお考えには深く心を動かされました。これまでのご経験に裏打ちされたお言葉の重みを感じるとともに、今後どのように組織を導いていかれるのか、その手腕とご見識に学ばせていただく機会も多いのではと感じております。今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。