平成22年(2010年)全国の医師不足と、地域間、診療科間での医師の偏在による地域医療の崩壊が叫ばれるようになり、厚生労働省は地域医療再生計画に基づき、総額2,350億円の基金を設け、医療圏に配分した。
これを受けて、香川県より独自の地域医療再生計画が示され、既存の県内公的機関病院の拡充および、香川大学内に地域医療を担う人材育成を主な目的として寄附講座の設置提案があった。この提案を受け、本院としては、医学部附属病院内に地域医療教育支援センターを設立することとした。
地方自治体、関係医療機関等と連携し、医療人(医師、看護師等メディカルスタッフ)の育成を目指すとともに、地域医療人の生涯にわたる医療技術の向上を支援するため、入学から卒前・卒後臨床研修、専門医資格取得までの流れの中で、地域医療を担う医療人の教育・研修に資することを目的としている。
医学教育モデルコアカリキュラムに掲げられた「地域医療教育の項目」(地域医療臨床実習)の到達目標達成のために5、6年次生の医学実習(臨床実習)の時期に合わせて、地域医療の実地体験を中心とした院外実習システムを実施している。
その他として、スキルスラボラトリーの運営を管理・運営を担当し、医療人育成に寄与している。
対外的には、香川県医師養成キャリアプログラム、香川県医学生修学生の積極的サポート等、香川県との協力体制の充実を目指している。
学内においては、医学教育センター、卒後臨床研修センター等の関連組織との連携を密にし、シームレスな施策が医学部および医学部附属病院を挙げて展開できるような体制作りを目指して、活動することを目標とする。
設置の経緯・理念を認識し、地域医療教育支援センターとして、より多くの地域医療人の育成、県内の医療の充実に貢献することを目的として運営・活動していくことを目指すものである。