臨床心理面接学

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山田 俊介  教授

暖かい眼差しと共感性をもつ心理援助者の育成をめざす

教 育

臨床心理学科においてカウンセリングなどの臨床心理面接の教育を担当しています。カウンセリングの学習では、知的・理論的学習だけでなく、応答訓練やロールプレイといった体験学習がとても重要になります。相手を暖かく受容し、共感的に理解できる態度が培われることがめざされます。

研 究

カウンセリングの学習、とくに体験的な学習・訓練では、感受性や安定性といった学習者の特徴が問われるなど、様々な困難を伴います。このようなカウンセリングの学習が効果的に進むように、カウンセリングの学習において重要になる点、困難な点、留意が必要な点などを明確にするための研究を行っています。また、不登校の児童生徒や保護者に対する援助に関する実践、研究や、個人とのカウンセリングではなくグループアプローチの1つであるエンカウンター・グループに関する実践、研究にも取り組んでいます。

大学院を志すかたへ

心理学系の大学院への進学を考えている学部生の相談にのっていると、自分の関心ある研究テーマから大学院を選択しようとしている姿によく出会います。進学の目的が研究者になることを目指しているのであれば、もっともだと思います。しかし、カウンセラーなどの心理援助者になることを目指している場合には、より重要なことがあると感じます。それは、その大学院では、心理援助者としての力がしっかりと、また自分に合った仕方で修得できるのかどうかということです。それぞれの大学院では、心理援助者を育成する内容・進め方に様々な違い・特色があります。それを知ることが重要ですし、自分はどのような心理援助者になりたいのか、どのような力を身につけたいのかということも大切になります。香川大学大学院の臨床心理学専攻では、教員一人あたりの担当学生数が少なく個々の学生に応じたきめ細かな支援を受けることができること、心理援助の様々なアプローチを専門とする教員がいること、精神医学・心身医学を専門とする医師の専任教員からも学ぶことができることなどの特色があります。
なお、私のゼミでの修士論文の指導についても少し触れると、教員の研究テーマに合わせようとするのではなく、私が応じられる範囲で、できるだけ学生一人一人の関心を尊重して、学生自らがテーマを選択していくことを支援しています。そのために、これまでの修士論文の主なテーマは、不登校、対人恐怖心性、性別違和、自己開示の困難さ、大学生の友人関係、母親との愛着、女性管理職の心理的プロセス、児童養護施設における職員の連携、小学校教員のストレスとスクールカウンセラーの援助など多岐にわたっています。

教職員

職名氏名専門分野
教授 山田 俊介 臨床心理学