ごあいさつ

中村祐 教授
中村祐 教授

謹啓 皆様におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

前会長の退職を受けまして、令和4年1月に香川県公認心理師協会会長に就任いたしました中村祐と申します。

平成17年7月より香川大学医学部精神神経医学講座の教授を務めており、香川県の精神医療に従事している立場にあります。私は老年精神医学が専門で抗認知症薬の開発に寄与してまいりましたが、同時に公認心理師、臨床心理士の資格を取得しており、心理学にも幅広く興味を持っております。

さて、ご周知の通り、私たちの世界はコロナ禍に突入し4年目が始まりました。未だに感染状況に翻弄される日々でありますが、当会も新型コロナウイルス拡大の影響を受け、活動が制限されている状況が続いております。会のあり方についてご心配いただいている方も多くいらっしゃると存じます。今後も社会状況を鑑みながら、香川県などとも協働し、公認心理師の活動範囲拡大に努めていく所存でありますので、どうぞよろしくご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます。

また、新型コロナウイルス感染症に関しましては、当初の未知の物に対する不安への対応というとこ ろから、現在は長期化した影響が懸念されております。生活様式の変化や移動や飲食の制限など自粛生活に慣れてきたところもありますが、孤独や無気力、ネット依存などの問題が明らかになってきていま す。2009年以降、減少していた自殺者数は昨年度増加に転じたというだけではなく、明らかに新型コロナの拡大が影響したと考えられるような若年層の女性の自殺が増加している傾向にあります。これから ますますコロナ禍の直接、間接の影響によって精神的不調を訴える人が増加してくると思われ、その対応がより重要になっていきます。国家資格である公認心理師が担う役割も大きくなると考えます。今後、当会が香川県の精神医療の一助となれますよう会員の皆様とともに励んでまいりたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。