香川大学医学部看護学科 老年・精神看護学領域
Kagawa University School of Nursing

老年・精神看護学は、平成19年4月に、老年看護学と精神看護学が共同して開設しました。教育のねらいは、老年看護や精神看護に共通する理論や実践について学習した上で、老年看護や精神看護の対象が、疾患や障害の発症を人生の中の転機として捉え、それを自らの人生の中で意味づけ、全体的な存在として機能し発達するための援助について探求することです。以下に授業風景、修士生の学び、スタッフについて紹介します。
過去の修士論文のテーマ
- 王 魏:中国のA大学病院神経内科における臨床看護業務内容の実証,2011.
- 川上佐代:身体と向き合う筋萎縮性側索硬化症患者の病いの体験,2012.
- 池田(蓑輪)桜:摂食障害患者のありのままの感情に気付き受け入れる体験―
母親とのかかわりに焦点を当てて―,2012. - 疋田(栗原)琴乃:感情コントロール障害のある患者の感情の揺れ動きに伴う体験,2012.
在学生・修了生の学会活動
- Trend and problems in studies on nursing for patients with borderline personality disorder in Japan: A review of the literature over 5years,The 3rd Joint Symposium between Chiang Mai University and Kagawa University,2010.
- 境界性人格障害患者の感情反応プロセスについての文献検討,日本看護研究学会中国・四国地方会,
第23回学術集会,2010. - 過去5年間の摂食障害患者の看護に関する文献検討,日本看護研究学会中国・四国地方会,
第24回 学術集会,2011. - 感情コントロール困難な患者の感情の揺れ動いた体験―自己否定的認知に焦点を当てて―,
第32回日本看護科学学会学術集会,2012. - 感情コントロール困難な患者の感情の揺れ動いた体験―健康的側面に焦点を当てて―,
第32回 日本看護科学学会学術集会,2012.
在学生の声
菊地佳代子
研究と言う狭い枠にとらわれず、自分の人生の課題にもつながっている研究課題を見つけることができた。それは苦しいこともあるが仲間がいて先生がいて共感してくれるからこそ、分かった時にスッキリできる体験となっている。病院の臨床で、自分が経験してきた事以上の事を学ぶことができる。
森河佑季
大学院の醍醐味は、「自己研鑽」である。自分はどういう人間なのか。この答えが少しわかり始めると、次の問いが現れる。自分と相互作用しているものは?自分がやりたい道は?内面が、日々変化を繰り返す。こんなに楽しく苦しい体験は、なかなかできない。これからも、大森先生と越智先生、院生の仲間と共に自己研鑽していきたい。
政岡(湯浅)敦子
私はこれまで、自分の弱さや出来なさを見ないように閉じ込めていました。老年・精神看護学領域で学ぶ中で、そんな自分に向き合うようになりました。研究に取り組む過程すべてが、自分自身の成長につながると信じています。他の院生と共に、それぞれが持つ課題に自分の力で乗り越える努力をしています。
スタッフ紹介
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教授(老年看護学) 大森 美津子
大学院で学ぶことが3つあると私は思っています。1つは、論理的に考えることです。私が修士の時にいつも耳にした大事なことです。2つめは、研究できる能力です。自分に即しながら、探求する力です。最後は、変化し続ける拡がりです。研究のテーマは、高齢者の体験とケア(主に認知症高齢者・慢性疾患の患者や家族)、高齢者のストレスなどです。研究方法は、主に質的研究方法で、現象学的研究を用いて行い、エスノグラフィーにも拡げています。
准教授(精神看護学) 越智 百枝
研究としては、患者さまやそのご家族の体験を明らかにすることや効果的な教育プログラムの作成および評価に関する研究に取り組んでいます。グラウンデッド・セオリー・アプローチの手法を用いた研究を主に行っています。
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