平成29年度 香川大学医学部附属病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 878 385 337 629 745 959 2357 2725 1350 119
 本院の基本理念「患者さんの権利を尊重し、良質な医療を提供するとともに、医学の教育・研究を推進し医療の発展に寄与する。」のもと、県下唯一の大学病院・特定機能病院として地域医療を支えるとともに、幅広い年齢層の患者様に最良・最新の医療の開発、提供を目指しております。
 年齢階級別に見ますと前年度と同様の患者構成になっています。10歳以下では、新生児疾患、先天性奇形関連の疾患が多く、20歳代から40歳代では女性生殖器系疾患及び産褥期疾患・異常妊娠分娩関連の疾患が多くなっています。50歳代以降では、眼科系疾患、呼吸器系疾患、消化器系疾患、肝臓・胆道・膵臓疾患など幅広く増加傾向になっており、患者数でも全体の70%を占めております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 40 4.75 6.32 0.00 4.65
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 40 10.73 6.18 2.50 0.00
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし 32 19.19 11.49 9.38 0.00
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 副傷病なし 31 6.13 5.94 0.00 1.42
100250xx99100x 下垂体機能低下症 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 28 3.00 3.71 0.00 7.54
 「てんかん」はてんかん発作をくり返す脳の病気で、人口0.5%~1%にみられます。発症する年齢は3才以下が最も多く、小児科でも主に外来で抗てんかん薬による治療などを行っています。
 「下垂体機能低下症」に含まれる「成長ホルモン分泌不全性低身長」は成長ホルモンの分泌不全による低身長症で、当院では診断のために必要な検査を入院で行い、外来で成長ホルモンの補充療法を行っています。
消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 30 14.40 15.61 6.67 69.10
060020xx02x0xx 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 29 18.21 17.27 6.90 72.03
06007xxx97x00x 膵臓、脾臓の腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 23 10.52 14.08 8.70 71.74
06007xxx0110xx 膵臓、脾臓の腫瘍 膵頭部腫瘍切除術 血行再建を伴う腫瘍切除術の場合等 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 22 31.00 35.46 0.00 68.55
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 20 8.30 7.40 0.00 67.85
1位:大腸の悪性腫瘍 腹腔鏡下結腸切除術 悪性腫瘍手術等
 ● 大腸悪性腫瘍手術に対して、7-8割の症例に腹腔鏡手術対応となっており、信頼される手術成績を残しているため紹介患者数が多い。
 ● 近隣施設(医院、クリニック)から当院消化器内科へ紹介された患者さんに対する「内科的治療後の追加切除」目的の院内紹介も多い。
2位:胃の悪性腫瘍 腹腔鏡下胃切除術 悪性腫瘍手術等
 ● 胃悪性腫瘍手術に対して、5-6割の症例に腹腔鏡手術対応となっており、信頼される手術成績を残しているため紹介患者数が多い。
 ● 近隣施設(医院、クリニック)から当院消化器内科へ紹介された患者さんに対する「内科的治療後の追加切除」目的の院内紹介も多い。
3位:膵臓、脾臓の腫瘍 その他の手術あり
 ● 当院は日本肝胆膵外科学会の高度技能施設に指定されており、一般病院では難しい肝胆膵の高難度手術を積極的に行っており、信頼される成績を残しているため、近年紹介患者数が増加している。
4位:膵臓、脾臓の腫瘍 膵頭部腫瘍切除術 血行再建を伴う腫瘍切除術の場合等
 ● 膵臓癌に対して優れた短期・長期成績を上げるには良質の集学的治療ができる施設に患者さんを集める、即ちセンター化の必要性が以前より指摘されている。当院は日本肝胆膵外科学会の高度技能施設に指定されており、膵臓癌に必要な、時に血管合併切除再建を伴うような高難度手術を積極的に行っており、またいくつかの診療科による診療協力により集学的治療の成績も良好である。このことが県内に周知されているため多く紹介されていると考える。
5位:急性胆嚢炎 腹腔鏡下胆嚢摘出術など
 ● 東讃地区の中核病院での緊急対応が困難となっており、その地域の急性疾患の多くが救命センターに搬送されるため、緊急手術を要する患者さんが多いと考える。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 134 24.71 25.09 9.70 74.78
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 80 31.00 23.14 10.00 67.03
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1なし 副傷病なし 45 8.44 5.80 0.00 37.69
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2なし 38 22.87 17.28 44.74 68.71
070341xx020xxx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 頸部 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 後方又は後側方固定等 手術・処置等1なし 23 24.13 22.08 52.17 69.87
 慢性疾患である変形性関節症(膝関節、股関節など)や脊椎疾患(腰部脊柱管狭窄症、頸椎症性脊髄症など)を中心に手術件数が多い傾向があります。
 また当院には香川県内で唯一、骨や軟部組織(皮下組織や筋肉)に発生する腫瘍を専門的に診察する常勤医師がおり、他院よりご紹介いただくことが多く、骨・軟部腫瘍の手術は大部分は当院で行っています。
形成外科・美容外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080180xx99xxxx 母斑、母斑症 手術なし 38 3.00 3.16 0.00 6.05
140260xx01xxxx 胸郭の変形および先天異常 漏斗胸手術 胸骨挙上法によるもの等 23 16.83 11.49 0.00 25.17
140140xxxxxxxx 口蓋・口唇先天性疾患 17 8.06 9.64 0.00 8.24
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし 10 4.00 4.14 0.00 8.20
080180xx970xxx 母斑、母斑症 手術あり 手術・処置等1なし 10 3.00 4.04 0.00 4.60
 診察の内容でここ2~3年で変化しているのは、胸部変形症の患者が増加していることです。
 ホームページを作成して広く全国に宣伝していることもあり、香川以外の九州、近畿、東京からの患者さんが次第に増加しています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 39 3.85 3.14 0.00 60.00
010010xx9912xx 脳腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等22あり 25 12.88 9.90 0.00 60.60
010030xx03x00x 未破裂脳動脈瘤 脳血管内手術 手術・処置等2なし 副傷病なし 24 11.54 9.95 4.17 59.67
010010xx01x00x 脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 21 25.24 21.61 0.00 55.33
010010xx9902xx 脳腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 20 12.05 14.07 5.00 55.65
 当科では、未破裂脳動脈瘤や脳腫瘍の患者さんには、まず1週間程度の検査入院をしていただき、そこでしっかりと精査したうえで治療方針を検討しています。緊急で処置が必要な場合には、迅速な検査に引き続き治療を行っています。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 127 14.74 12.35 0.79 70.01
040040xx9908xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等28あり 68 11.49 11.75 0.00 69.76
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 39 10.49 11.99 0.00 69.03
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 30 2.27 3.59 0.00 70.70
040040xx9905xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等25あり 21 15.05 18.99 0.00 71.05
 呼吸器外科で最も症例数が多いのは肺癌の手術入院です。肺癌は全国的にも増加傾向で全国癌統計によると、男性で第1位、女性で第2位の死亡数の多い疾患となっています。
肺癌の治療方針はその進行度により異なり、早期肺癌に対しては完全胸腔鏡下手術により患者さんの負担を最小限に留め、一方で従来では手術が困難であった進行肺癌に対しては、抗癌剤および放射線療法の後に手術を行っています(導入放射線化学療法)。術前精密検査の段階で気管周囲のリンパ節への転移がみられる症例(IIIA期)の手術成績は、全国でも有数の成績を誇っています。
 2番目に多い入院は、肺癌に対する化学放射線療法のための入院です。
 3番目に多い入院は、肺癌の抗癌化学療法の入院です。多くの症例で癌組織から遺伝子を抽出し、その結果に基づいたオーダーメイド化学療法を行っております。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx01110x 狭心症、慢性虚血性心疾患 心室瘤切除術(梗塞切除を含む。) 単独のもの等 手術・処置等11,2あり 手術・処置等21あり 副傷病なし 14 27.29 28.11 0.00 63.93
050080xx01010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 副傷病なし 14 28.79 23.93 14.29 74.61
050163xx02x1xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの)等 手術・処置等21あり 10 27.40 21.40 10.00 74.70
050170xx02000x 閉塞性動脈疾患 動脈形成術、吻合術 指(手、足)の動脈等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 10 17.00 16.50 0.00 72.00
050080xx0111xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等11あり 手術・処置等21あり - - 38.02 - -
 心臓弁膜症に対する手術は年間で40-50例前後で、複数の弁や心房細動に対するメイズ手術などの合併手術が大半を占めます。
僧帽弁閉鎖不全ではほぼ全例で自己弁を修復する形成術が可能で、Barlow病の両弁尖にわたる複雑病変でも形成可能です。
大動脈弁でも自己弁温存手術が漸増しており、僧帽弁も大動脈弁も閉鎖不全症では形成しています。
症例は限定されますが、小切開での弁膜症手術MICS手術も適応しています。
小児外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140590xx97xxxx 停留精巣 手術あり 14 3.07 3.26 0.00 1.86
060130xx99000x 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 7.39 - -
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし - - 5.50 - -
060150xx99xx0x 虫垂炎 手術なし 副傷病なし - - 7.01 - -
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 - - 5.56 - -
 小児外科では、鼠径ヘルニアや停留精巣などの疾患が多くを占めています。虫垂炎と症状が似ている腸炎など、手術を必要としない小児の消化器疾患についても幅広く扱っています。虫垂炎などの小児救急疾患は勿論のこと、重症症例についても受け入れ、診療に当たっています。
周産期科女性診療科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2なし 98 28.77 20.41 2.04 31.34
120260xx01xxxx 分娩の異常 子宮破裂手術等 49 11.02 9.67 0.00 33.88
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 40 11.33 9.75 0.00 35.40
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 32 6.66 4.98 0.00 55.97
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 25 7.00 6.37 0.00 37.48
 周産期科女性診療科の入院患者は大きく産科入院と婦人科入院の2つに分かれます。産科診療における最も重要な事の1つに早産を避けるという事があり、切迫早産の入院加療が多くの件数を占めています。また異常分娩による産後の加療の入院も行っています。
 婦人科に関しては悪性腫瘍に対する手術や化学療法、放射線療法のための入院が多くを占めています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020220xx97xxx0 緑内障 手術あり片眼 213 13.00 8.51 0.00 69.16
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり片眼 151 11.47 10.21 0.66 59.09
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 113 8.18 7.31 0.00 69.04
020220xx97xxx1 緑内障 手術あり両眼 70 14.23 12.77 0.00 71.50
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり片眼 53 8.57 6.63 0.00 68.15
 眼科では、網膜硝子体疾患、緑内障、白内障に対しての手術加療を入院で行っています。網膜剥離、糖尿病網膜症、緑内障、外傷など疾患は多岐に渡ります。
耳鼻咽喉科・頭頚部外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 69 7.19 7.23 0.00 56.01
030440xx01xxxx 慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫 鼓室形成手術 37 5.86 8.90 0.00 35.16
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 32 7.78 7.58 0.00 55.53
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 32 7.94 8.01 0.00 8.75
03001xxx01000x 頭頸部悪性腫瘍 頸部悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 31 12.42 13.7 0.00 68.65
 上気道の感染やアレルギーの関与した疾患の治療に加え、耳鼻咽喉科・頭頸部領域の腫瘍性疾患の治療が年々増加しています。県内唯一の頭頸部がん専門研修施設として、様々な治療法を駆使して、最適な治療を提供します。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010170xx99x00x 基底核等の変性疾患 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 17 9.35 14.65 11.76 71.35
010080xx99x00x 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 13 25.69 9.99 15.38 61.00
010110xxxxx40x 免疫介在性・炎症性ニューロパチー 手術・処置等24あり 副傷病なし 13 10.38 16.95 15.38 58.62
010090xxxxx00x 多発性硬化症 手術・処置等2なし 副傷病なし 12 17.67 13.98 8.33 49.58
010110xxxxx0xx 免疫介在性・炎症性ニューロパチー 手術・処置等2なし 12 8.08 11.56 8.33 57.17
 当科では、幅広く神経疾患の診療を行っていますが、入院では免疫疾患を多く扱っています。免疫疾患は、早急な治療を必要とすることが多いですが、迅速に対応しています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし 33 4.24 4.14 0.00 51.70
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 12 7.50 8.95 0.00 66.17
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし 10 9.00 8.50 0.00 82.10
080050xxxxxxxx 湿疹、皮膚炎群 - - 10.5 - -
080110xxxxx0xx 水疱症 手術・処置等2なし - - 29.24 - -
 皮膚科では顔面など整容面で配慮の必要な部位の皮膚・皮下腫瘍に対して術後の創部感染防止や切開創安定のため短期間の入院で切除、摘出を行っています。帯状疱疹に対しては、特に高齢者の方には神経痛の長期残存を防ぐため可能な限り入院治療により安静と治癒促進を図ります。重症の乾癬に対しても新規治療法である生物学的製剤治療の導入時にのみ短期入院を勧めています。
泌尿器・副腎・腎移植外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx01x0xx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 53 13.11 12.92 0.00 68.19
110070xx02020x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 副傷病なし 40 7.93 7.64 0.00 74.93
110080xx97x00x 前立腺の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 30 2.93 6.18 3.33 71.07
110080xx9906xx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等26あり 25 4.80 4.18 0.00 70.04
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 24 7.67 7.31 0.00 73.42
 前立腺癌は激増しており、男性癌の罹患数では肺癌、胃癌を上回って第一位となっています。また同様に膀胱癌も増え続けております。いずれの疾患も早期発見が重要です。そして個人の症状はもとより、生活環境や患者さんの希望などを加味して最も適切な治療方法を選択するべきと考えます。われわれの大きなテーマは、泌尿器科癌の集学的治療です。放射線治療科、腫瘍内科などと協力して高い証拠(エビデンス)に基づいた納得できる医療を提供することを目指しております。前立腺がんの手術においてはロボットを使用した手術を行っており、平均在院日数の短縮につながっております。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 42 16.29 11.99 0.00 70.19
040040xx97x4xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等24あり 11 40.00 24.98 9.09 73.27
040040xx99000x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 15.82 14.60 27.27 74.27
040040xx9903xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等23あり - - 30.66 - -
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし - - 3.59 - -
 肺癌は、癌による死亡の第1位となっており、死亡者数は年々増加しています。
しかし、近年ではこれまでの抗がん剤を用いた治療に加え、新しい分子標的療法や免疫治療が発展し大きく予後が改善しつつあります。当科では、これらの新しい治療を適切に組み合わせた治療を行い、治療成績の向上を目指しています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 186 3.45 3.03 0.54 71.24
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 72 6.60 4.62 1.39 72.89
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし 67 4.57 5.30 1.49 64.00
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 24 18.63 17.71 20.83 81.63
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 20 11.50 11.21 10.00 77.15
 主な治療としては、冠動脈形成術で3~4日入院、カテーテルアブレーションで4~5日入院、ペースメーカ植込み術で10~14日入院となっています。心不全や狭心症の患者さんはより高齢で7~20日入院です。
抗加齢血管内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 14 4.57 5.68 7.14 75.57
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 12.45 11.21 0.00 75.82
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 3.03 - -
050170xx99100x 閉塞性動脈疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 3.61 - -
04026xxx9910xx 肺高血圧性疾患 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし - - 5.45 - -
 抗加齢血管内科で最多疾患は、下肢閉塞性動脈硬化症、労作性狭心症、肺高血圧症です。下肢閉塞性動脈硬化症は比較的年齢が高く、75歳です。カテーテルによる治療は入院期間も短く、4日間程度です。ただ、創傷処置の必要な方は、入院期間が延びてしまいます。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx991x0x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし 27 8.33 7.35 0.00 50.11
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 副傷病なし 26 12.46 8.50 0.00 70.54
110280xx02x1xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等21あり 20 35.15 36.38 20.00 74.10
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 副傷病なし 17 18.82 14.55 11.76 69.18
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 14 13.86 12.23 0.00 60.36
 腎臓内科では、4泊5日程度の蛋白尿・血尿の原因精査目的のための経皮的腎生検検査入院が多いです。腎生検の抗免疫抑制剤などによる治療が必要な方は、4週間程度の継続入院を要します。また末期腎不全に対して、血液透析や腹膜透析を始める際の入院は概ね3週間程度で行っております。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 28 14.46 16.48 0.00 67.71
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等22あり 20 43.25 40.97 10.00 60.00
130030xx97x40x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等24あり 副傷病なし 10 42.00 33.42 10.00 74.50
130030xx97x3xx 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等23あり - - 34.49 - -
130030xx99x30x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等23あり 副傷病なし - - 17.04 - -
 非ホジキンリンパ腫の発症割合は年々増加しており、全年齢層での発症が増加、特に高齢者での発症が伸びています。当院では若年~壮年期にも発症する非ホジキンリンパ腫や、難治性の非ホジキンリンパ腫の症例を積極的に受け入れており、造血幹細胞移植を含めた強力な化学療法を実施して治癒率の向上を目指していますが、ここ3年連続して、当科での対象症例の平均年齢は上昇傾向です。
 非ホジキンリンパ腫診療において、生検による診断は必須であるため、外来もしくは入院で事前の生検診断が行われることは必至であり、手術ありなしのいずれの症例も上位を占める結果になっていますが、当然ながら手術なしにおいては平均在院日数が18日と、手術ありの症例に比べて33日と比較して短期入院となっております。また一部の非ホジキンリンパ腫症例においては、初発時重篤な合併症を併発しており、そういった症例の在院日数は比較的長くなっております。
 急性白血病症例の発症頻度は非ホジキンリンパ腫に比して1/5程度と少なく、初回化学療法だけでも最低4週間は必要であるため、平均在院日数が53日と長期になっております。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 122 9.91 10.61 9.84 73.52
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2なし 112 14.19 11.44 5.36 71.44
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2なし 80 10.38 8.73 0.00 73.60
060100xx03xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 58 8.74 7.21 0.00 72.28
060050xx99x00x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 39 8.00 9.90 7.69 69.05
 消化器内科では、特に肝臓治療・胆膵治療は一般市中病院では手技・治療が困難で、当科に紹介されて治療するケースが多くなっているため、それを反映し、肝悪性腫瘍や胆管治療の入院が多くなっているのが現状である。胃切除後等のダブルバルーン内視鏡を用いた経乳頭的胆管ドレナージや超音波内視鏡を用いた、経十二指腸、経胃的ドレナージ等の高度な技術を要する患者の紹介が増加したことも患者数が増えた要因の一つであろうと考えられる。また、消化管疾患については、香川県の多くに施設で技術が高度治療も一般化しており、紹介が減少し、より高度な治療のみに特化しているため少なく、また、腫瘍内科ができたことで今まで当科で施行していた化学療法も減少したためこのような結果になった。肝悪性腫瘍は、外科と違って肝予備能を保持しながら局所的に治療する症例が多く、比較的短期の入院日数になっている。また、転院に関しても、肝疾患に特化した病院は少なく、今後のフォローを含めての紹介が多い。胆膵疾患も疾患の特徴で急激に悪化するが、治療により急速に改善する症例が多いため、在院日数が少ない。消化管に関しても同様で、転院率が低いのは、術後フォロー必要なため少ないと思われる。
膠原病・リウマチ内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070560xx99x0xx 全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患 手術なし 手術・処置等2なし 95 26.14 17.16 3.16 49.37
070470xx99x0xx 関節リウマチ 手術なし 手術・処置等2なし 19 18.21 13.72 0.00 61.16
070560xx99x6xx 全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患 手術なし 手術・処置等26あり - - 27.20 - -
070470xx99x4xx 関節リウマチ 手術なし 手術・処置等24あり - - 13.17 - -
070560xx97x6xx 全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患 手術あり 手術・処置等26あり - - 75.99 - -
 リウマチ・膠原病は全身の臓器に障害を引き起こし、生命にも関わることがある自己免疫疾患です。膠原病・リウマチ内科では、自己免疫疾患(全身性エリテマトーデス・皮膚筋炎・多発性筋炎・血管炎・不明熱など)を的確に診断するための検査と集学的な治療を必要とする患者さんが入院の大半を占めています。更に集学的な治療が必要な関節リウマチの患者さんや合併症を有する関節リウマチの患者さんも多く入院しています。
乳腺内分泌外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100020xx01x0xx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術 切除等 手術・処置等2なし 27 10.81 9.20 0.00 58.52
090010xx03x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 手術・処置等2なし 22 10.23 6.37 0.00 63.77
090010xx01x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等2なし 21 15.62 11.45 0.00 64.95
100130xx97x0xx 甲状腺の良性結節 手術あり 手術・処置等2なし 20 9.20 7.78 0.00 52.35
090010xx02x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 単純乳房切除術(乳腺全摘術)等 手術・処置等2なし 16 13.63 10.15 0.00 55.44
 検診受診率が向上し、乳癌小病変で発見されることが多くなりました。それに伴って、乳房温存(部分)手術が増加しています。在院日は大部分は2週間以内です。
内分泌代謝内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100180xx99000x 副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 34 5.62 5.76 0.00 57.24
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等21あり 副傷病なし85歳未満 24 16.67 14.27 0.00 59.17
100250xx99101x 下垂体機能低下症 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 副傷病あり 16 10.63 9.45 0.00 46.75
100202xxxxxxxx その他の副腎皮質機能低下症 15 8.80 10.92 0.00 52.53
100260xx9910xx 下垂体機能亢進症 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 12 11.75 6.62 0.00 51.83
 生活習慣の変化により2型糖尿病が激増しています。当科では、血糖コントロール不良例、複数の合併症を持った糖尿病例、特殊な糖尿病、糖尿病合併症の重症化抑制を目的にした症例を紹介いただき、複数の専門医により集学的治療をおこなっています。
 内分泌疾患としては、副腎腫瘍、特にホルモン分泌を伴う機能性腫瘍(クッシング症候群、原発性アルドステロン症、褐色細胞腫)の診断、治療をおこなっています。特に治る高血圧症の原因である原発性アルドステロン症に対しては、選択的副腎静脈サンプリングで積極的に診断をおこなっています。その他にも下垂体腫瘍、下垂体機能低下症、尿崩症、低ナトリウム血症などの電解質異常、内分泌性性線機能異常、骨粗しょう症、高尿酸血症、家族性高コレステロール血症などの脂質異常症の専門的な診療をおこなっています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 107 - 27 10 - - 1 7
大腸癌 41 18 25 11 - - 1 7
乳癌 40 36 19 - - 30 1 7
肺癌 124 44 112 94 16 116 1 7
肝癌 42 34 20 16 - 138 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 癌は本邦の死因の第1位であり、2人に1人が、癌にかかる時代です。
 当院でも、癌の集学的治療に積極的に取り組んでいます。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 11 7.36 57.36
中等症 28 14.96 73.86
重症 14 26.86 75.43
超重症 - - -
不明 0 0.00 0.00
 軽症から超重症まで治療を行っている。
 当院の傾向としては、年齢に伴って重症度が高くなっていく点である。主として、救急患者が重症として入院している。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 58 23.43 74.62 39.13
その他 11 15.27 65.55 4.35
 脳梗塞の治療においては、急性期にtPA静注療法や急性期血行再建術(脳血管内手術)を含めた治療を数多く行っています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度) 34 0.00 143.76 14.71 0.00
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度) 20 0.00 22.20 10.00 0.00
K637-2 経皮的腹腔膿瘍ドレナージ術 - - - - -
K0531 骨悪性腫瘍手術(肩甲骨,上腕,大腿) - - - - -
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) - - - - -
 小児科において主要手術として扱われている症例は、新生児仮死で出生した新生児に対して行われる蘇生術があります。重症なものから、第2度、第1度と区別されています。
消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 41 2.49 5.73 2.44 64.93
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 32 3.25 10.50 3.13 70.97
K6112 抗悪性腫瘍剤動脈,静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(四肢に設置した場合) 21 10.90 4.05 4.76 72.19
K7032 膵頭部腫瘍切除術(リンパ節・神経叢郭清等を伴う腫瘍切除術の場合又は十二指腸温存膵頭切除術の場合) 20 3.90 28.00 10.00 72.85
K655-22 腹腔鏡下胃切除術(悪性腫瘍手術) 17 2.65 15.53 5.88 67.47
1位:胆石症、胆嚢炎、腹腔鏡下胆嚢摘出術
 ● 東讃地区に入院加療、手術が可能な病院が少ないため、開業医からの紹介が多い。術後経過も安定しており、1週間以内に退院しているケースがが大半。
2位:大腸の悪性腫瘍 腹腔鏡下結腸切除術 悪性腫瘍手術等
 ● 大腸悪性腫瘍手術に対して、7-8割の症例に腹腔鏡手術対応となっており、信頼される手術成績を残しているため紹介患者数が多い。術後経過も安定しており、平均で術後10日前前後で退院となる。
3位:抗悪性腫瘍薬静脈内持続注入用植込型カテーテル設置
 ● 一般施設では、扱えない高度の進行癌症例や、新たな治療法を開発すべく行っている臨床試験で必要となる「抗癌剤治療」を腫瘍内科と協力し行っており、症例数も増加傾向である。患者さんに対し抗癌剤治療を安全に行うために必要な手術であるためと考える。
4位:膵臓の腫瘍 膵頭部腫瘍切除術 血行再建を伴う腫瘍切除術の場合等
 ● 膵臓癌に対して優れた短期・長期成績を上げるには良質の集学的治療ができる施設に患者さんを集める、即ちセンター化の必要性が以前より指摘されている。当院は日本肝胆膵外科学会の高度技能施設に指定されており、膵臓癌に必要な、時に血管合併切除再建を伴うような高難度手術を積極的に行っており、またいくつかの診療科による診療協力により集学的治療の成績も良好である。比較的高齢者に対しても安全に施行できており、場合によっては近隣の病院へ転院ご自宅退院となることもある。
5位:胃の悪性腫瘍 腹腔鏡下胃切除術 悪性腫瘍手術等
 ● 胃悪性腫瘍手術に対して、5-6割の症例に腹腔鏡手術対応となっており、信頼される手術成績を残しているため紹介患者数が多い。 術後経過もあんていしているが、胃切除後は食事摂取が安定しないこともあり、高齢者においては転院し安定してから自宅退院するケースもある。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) 220 2.08 24.20 10.00 71.92
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(肩,上腕,前腕,大腿,下腿,躯幹) 44 1.91 3.68 0.00 52.00
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓切除) 33 3.00 23.06 51.52 70.52
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 28 3.89 22.61 60.71 70.18
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方椎体固定) 17 3.76 28.59 58.82 64.94
 当科の手術件数では変形性関節症(膝関節、股関節)に対する人工関節置換術が最多となっています。
 また当院には香川県内で唯一、骨や軟部組織(皮下組織や筋肉)に発生する腫瘍を専門的に診察する常勤医師がおり、他院よりご紹介いただくことが多く、骨・軟部腫瘍の手術は大部分は当院で行っています。
 次に関節疾患と同様に罹患者数の多い脊椎疾患が第3~5位を占めています。内訳は腰椎椎弓切除術、頸椎椎弓切除術、脊椎固定術の順となっています。
形成外科・美容外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4873 漏斗胸手術(胸腔鏡) 22 1.59 14.18 0.00 24.64
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) - - - - -
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満) - - - - -
K287 先天性耳瘻管摘出術 - - - - -
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満) - - - - -
 胸部変形症の患者が増加しています。胸部変形を足がかりとして乳房再建の患者も今後、増えてくるよう努力いたします。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 49 10.35 35.00 8.16 58.55
K1781 脳血管内手術(1箇所) 32 3.47 18.81 28.13 57.56
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 19 0.74 10.11 10.53 73.21
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 11 2.73 18.27 27.27 61.55
K1783 脳血管内手術(脳血管内ステント) - - - - -
 当科では、悪性腫瘍を含めた多くの脳腫瘍の手術をしています。術中MRIやナビゲーションシステムを使用して、安全で確実な手術を行うことが可能です。下垂体腫瘍に対しては、内視鏡を使用して、より低侵襲な手術を行っています。脳動脈瘤に対しては、脳血管内手術と開頭クリッピング術を各々の症例に合った方法を選択して治療しています。脳血管や頚動脈に対するステント留置術も積極的に行っています。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 68 3.26 11.37 0.00 70.34
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 35 3.06 7.40 0.00 69.17
K5132 胸腔鏡下肺切除術(その他) 19 2.74 7.68 0.00 63.11
K5143 肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの) 14 5.14 13.57 0.00 67.79
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) 10 3.40 4.20 0.00 41.10
 呼吸器外科が対象とする最も多い疾患が肺癌であり、最も多い手術は肺癌に対する胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 肺葉切除です。肺癌手術の標準術式は肺葉切除術とリンパ節郭清術であり、当科では多くの症例で完全胸腔鏡下手術を行い体への負担を軽減しています。
 2番目に多い手術は、胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 部分切除です。この手術は転移性肺腫瘍(他臓器癌からの肺への転移)の多くや、低心肺機能などの合併症を有する原発性肺癌や低悪性度の肺癌に対して行います。
 3番目に多い手術が、胸腔鏡下肺切除術(その他)です。気胸や感染症、良性腫瘍の切除などが含まれますが、こちらも胸腔鏡での安全で低侵襲の手術を行っております。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺不使用)(2吻合以上) 23 7.61 22.13 8.70 68.70
K6147 血管移植術、バイパス移植術(その他の動脈) 15 5.60 14.13 6.67 71.80
K5606 大動脈瘤切除術(腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの)) 12 8.67 18.67 8.33 73.92
K5612 ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) - - - - -
K5551 弁置換術(1弁) - - - - -
 冠動脈バイパス術は、ほぼ全例オフポンプ手術として、人工心肺装置を使用せず心臓を動かしたまま吻合しています。
長期成績の優れた動脈グラフトを多用し、平均吻合数は4.5本となっています。
 心筋梗塞後に心機能が低下したものには、僧帽弁手術や左室形成術にも積極的に取り組み、安全で良好な成績です。
 大動脈瘤に対してステントグラフト治療も適応しています。
小児外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 27 0.96 1.22 3.70 3.81
K836 停留精巣固定術 14 1.00 1.00 0.00 1.86
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 13 1.00 1.00 0.00 5.46
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) - - - - -
 当科では、鼠径ヘルニアや停留精巣の手術症例が多く、女児では腹腔鏡によるヘルニア手術を導入しています。
虫垂炎や腸重積症など小児救急疾患の手術を行うと共に、新生児や重症身心障害児などに対する難度の高い手術にも対応しています。
周産期科女性診療科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 90 12.44 8.84 0.00 34.59
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 40 5.20 10.45 0.00 33.70
K877 子宮全摘術 35 1.31 8.43 0.00 50.17
K879 子宮悪性腫瘍手術 27 4.63 22.78 0.00 57.81
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 26 1.04 4.92 0.00 37.12
 産科手術としては、やはりその多くを帝王切開術が占めており選択的帝王切開術と緊急帝王切開術の割合はだいたい半分ずつくらいとなっています。
 子宮全摘術は婦人科手術としては最も一般的な手術の1つに挙げられます。近年では積極的に腹腔鏡下子宮全摘術を行っており、その手術件数は年々増加しております。腹腔鏡手術は開腹術に比べ体への負担が軽く、患者満足度の向上や体の負担軽減に繋がっていると思われます。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 412 1.12 7.36 0.24 65.48
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 367 1.09 2.47 0.00 72.57
K2682 緑内障手術(流出路再建術) 129 1.18 6.67 0.00 71.62
K2683 緑内障手術(濾過手術) 121 1.05 15.88 0.00 67.66
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) 41 1.54 5.54 0.00 68.54
 眼科では、網膜硝子体疾患、緑内障、白内障に対しての手術加療を入院で行っています。網膜剥離、糖尿病網膜症、緑内障、外傷など疾患は多岐に渡ります。
耳鼻咽喉科・頭頚部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K319 鼓室形成手術 57 1.02 3.23 0.00 37.68
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 38 1.18 5.11 0.00 57.50
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 36 1.03 5.94 0.00 8.36
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 30 1.07 5.50 0.00 54.73
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 18 5.56 2.67 5.56 10.50
 中耳炎に対する鼓室形成術、鼻副鼻腔疾患に対する内視鏡手術も病態によって術式が多彩で、手術の難易度も高い症例が集まっています。より安全で確実な手術を心掛けるとともに、在院日数の短縮など、早期の社旗復帰も念頭に治療計画を立てています。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満) 20 0.95 2.00 0.00 44.70
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 13 1.92 5.38 0.00 80.00
K0061 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm未満) 11 0.82 1.45 0.00 53.27
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満) - - - - -
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) - - - - -
 皮膚科の手術件数は顔面や手掌・足底などの露出部の皮膚および皮下腫瘍の摘出、次に早期皮膚癌ないし小型の皮膚癌の切除例が多くなっています。腫瘍の不完全な切除による残存を防ぎ、また組織学的検査を実施することで診断を確定し、術後治療の選択や経過観察に役立てています。
泌尿器・副腎・腎移植外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 67 1.88 5.49 0.00 73.81
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 53 2.04 10.08 0.00 68.19
K007-2 経皮的放射線治療用金属マーカー留置術 28 0.00 1.00 0.00 68.19
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 19 5.53 15.05 5.26 71.21
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 10 1.20 5.20 10.00 66.10
 前立腺癌に対する治療は多様化しています。当院での手術はほとんどすべてロボット手術(ダヴィンチ)によって行っております。しかし症状によっては手術よりもむしろ放射線治療のほうが結果のよい場合も少なくありません。当院では非常に精度の高い放射線治療(強度変調放射線治療:IMRT)を行っております。さらに前立腺内に目印(マーカー)を埋め込むことで、より精度をあげて副作用を少なくするようにしてます。また内照射療法(小線源療法)が実施できる県下唯一の施設として順調に稼動しています。またある種の悪性度の低い前立腺癌に対しては、あえてたちまち治療を開始しない「監査療法」も、わが国のオピニオンリーダーとして積極的に推進しております。膀胱がんも増加しており、経尿道的手術も増えています。早期発見することで膀胱を温存することが可能となります。また腹腔鏡手術に関しても積極的に取り組んでおり、低侵襲な治療を提供できるようにしております。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 65 3.55 3.85 1.54 73.18
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 58 1.24 2.14 0.00 65.31
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 16 0.13 19.56 0.00 64.94
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 14 4.43 10.93 0.00 76.64
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 12 0.08 24.17 8.33 73.67
 急性冠症候群で緊急カテーテル治療が必要な患者さんは術後約21日間、ペースメーカ植込み術は術後約10日入院となっています。カテーテルアブレーションは術後約2日入院です。
抗加齢血管内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 22 3.09 2.59 22.73 75.23
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) - - - - -
K597-2 ペースメーカー交換術 - - - - -
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) - - - - -
K599-2 植込型除細動器交換術 - - - - -
 四肢の血管拡張術はカテーテル治療で、術前・術後は1日経過を見るため3日間の入院です。 
 経皮的冠動脈ステント留置術も同様です。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 43 7.37 14.00 9.30 71.42
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 26 1.92 0.65 0.00 73.65
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 15 9.13 12.13 0.00 64.80
K6147 血管移植術、バイパス移植術(その他の動脈) - - - - -
K6072 血管結紮術(その他) - - - - -
 腎臓内科では、血液透析導入前の内シャント造設術、腹膜透析導入前のCAPDカテーテル挿入術といった透析に必要な手術を腎臓内科医師が内科入院のまま施行しております。また維持透析中の患者さんにおけるシャント閉塞や狭窄に対しても経皮的内シャント血栓除去術や人工血管内シャント造設術にて対応を行っています。
 一方で腎生検にてIgA腎症と診断された方に対しては、耳鼻咽喉科と協力して扁桃腺摘出ステロイドパルス療法を行っています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 102 2.59 10.35 3.92 71.59
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 97 4.81 9.54 12.37 73.49
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 89 1.20 6.54 0.00 72.83
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 73 1.33 7.96 0.00 73.27
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 61 0.90 2.67 0.00 71.90
 現在、肝癌においてウイルス性肝炎が減少し、非ウイルス性肝癌が急速に増加している。ウイルス肝炎から発症する肝癌と違い、囲い込みができない肝癌であり、3cm以上が多く、局所治療のできない患者が多いため、選択的肝動脈化学塞栓療法が増加したと思われる。当科では大腿動脈から肝動脈へカテーテルを挿入し目的肝癌に対して選択的に抗癌剤注入後に塞栓術を行っている。術後経過は比較的良好で、腹痛、発熱の偶発症も少なく、患者本人の入院による苦痛の解除のためにも、早期退院を心掛けている。ついで、胃及び大腸早期悪性腫瘍に対する粘膜下層剥離術は、現在消化管治療の本流で粘膜内の胃・大腸腫瘍を剥離し切除する治療で、穿孔、出血等の偶発症がなければ、早期退院が可能である。とくに、大腸早期悪性腫瘍に対する粘膜下層剥離術は施行可能な施設が限られる高度な治療で、当科においては年々、治療数が増加している。すべての入院患者に対して、入院翌日には治療するような段取りをあらかじめ外来で行い、さらなる早期退院ができるよう努めている。
腫瘍内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 10 5.70 14.50 20.00 73.40
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 - - - - -
K6852 内視鏡的胆道結石除去術(その他) - - - - -
K522-2 食道ステント留置術 - - - - -
K6112 抗悪性腫瘍剤動脈,静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(四肢に設置した場合) - - - - -
 胆道癌や膵癌では、胆管炎や閉塞性黄疸を起こした場合、内視鏡を用いてステントを留置します。
乳腺内分泌外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4631 甲状腺悪性腫瘍手術(切除) 22 2.32 5.55 0.00 57.05
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 22 2.27 6.95 0.00 63.77
K4611 甲状腺部分切除術、甲状腺腫摘出術(片葉のみ) 19 2.58 5.74 0.00 53.74
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除を併施しない) 14 3.21 11.29 0.00 62.93
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 13 2.85 9.54 0.00 60.08
 内科で頚動脈超音波検査が行われるようになり、近接臓器である甲状腺の腫瘍が多く発見されるようになりました。このように偶然に発見される甲状腺癌は早期のものが多く、在院日数も短くなりました。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 21 0.2
異なる 21 0.2
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 95 0.91
異なる - -
 この指標は入院中の感染症や合併症の発症率を示したもので、臨床上ゼロにはなりえないものの、患者数、発症率ともに減少させることを目標としています。
播種性血管内凝固症候群や敗血症は致死率が高い超重症合併症であり、超急性期を担う当院のような医療機関では一定程度発生します。DPCでは、「医療資源を最も多く投入した傷病名」で決定され、傷病名は原則として原疾患を選択します。播種性血管内凝固症候群のDPCコードは原疾患ではなく、入院後に発症した合併症のコーディングであるため「異なる」と分類された可能性が高いと考えられます。当院は、腹膜炎や重症肺炎等の敗血症や播種性血管内凝固症候群に陥りやすい疾患群も多く存在し、入院中は免疫力が低下している場合もあり、ウイルス、細菌あるいは真菌感染による発症や新たに合併症を発症する場合があります。医療の質を高め深刻な事態を避けるためにも、これらの発症率を抑える取り組みが求められます。
 医療安全管理部では、「インシデントレポートの収集・分析、対策立案、評価」、「安全管理のための院内巡視」「安全管理のための職員教育及び研修」、「安全管理のための総点検月間」「安全管理ニュースの発行」「リスクマネージャー会議の運営」「安全対策マニュアルの見直し」等の活動に取り組み、患者さんに安全な医療を提供できる環境づくりに努めています。
更新履歴
2018/09/25
平成29年度香川大学医学部附属病院病院指標、第1版を掲載しました。
2018/10/17
平成29年度香川大学医学部附属病院病院指標、第2版を掲載しました。