神経回路網の機能的確立は、
健全な生育環境の証明になるのか?
医学部の学生に対する教育は、系統解剖学と人体発生学を担当する。講義は、中枢神経学、末梢神経学、脈管学、発生学に分類し、実習は、脳実習、系統解剖学実習に区分して行う。平面的に理解しがちな構造物を立体的に認識するためには、詳細な剖出と系統的な観察が重要であり、積極的な構造と機能の相関理解に努めて頂いている。
胎生期の脳は未熟であり、想像以上に外部から影響を受けやすい。たとえば、身近にあるアルコール、タバコ、薬剤等に対しても高い感受性を示す。脳の神経回路ネットワークの形成は、さまざまな部位で、異なるスケジュールに沿って同時進行する。このような重要な時期(妊娠中から生後早期)に受けた脳へのストレスは、脳構造に微細な変化・ゆがみを生じ、脳発達と行動に少なからず影響を及ぼすと推察している。これらを鑑みると、社会問題化している「切れやすい子」も、このあたりにヒントがあるかもしれない。
職名 | 氏名 | 専門分野 |
---|---|---|
教授 | 三木 崇範 | 発生学・神経科学 |
准教授 | 鈴木 辰吾 | 神経科学・分子生物学・合成生物学 |
助教 | 太田 健一 | 発達神経学 |
助教 | 大給 日香里 | 神経科学・動物行動学 |
技術職員 | 粂井 大輝 | 解剖技術 |
事務職員 | 福冨 泉江 | 事務全般 |