臨床心理学科アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)

◇入学者に求める学力・能力・資質等
本学科は、「医学の素養を有した心理援助職」の養成を目指して医学部に設置されます。医師・看護師等の医療職の受験資格の取得を目的とした学科ではありませんが、心理学と医学を融合させ、さらに、保健医療分野を中心としながら、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働の各分野での実習・演習科目を含めたカリキュラムを展開し、保健医療に留まらず幅広い分野で、心理学的理解と支援に役立つ教育を行います。
卒業後に取得可能な資格は、認定心理士、児童指導員(任用資格)、心理判定員(任用資格)です。職種としては、少年鑑別所法務技官(心理技官)、家庭裁判所調査官、児童相談所児童心理司、児童養護施設の児童指導員などが想定されます。加えて、本学科卒業後に心理系の大学院修士課程に進学し、課程を修了すれば公認心理師(国家資格)・臨床心理士(日本臨床心理士資格認定協会)の受験資格が得られます。本学科のカリキュラムには公認心理師の受験資格を取得するために必要な科目等を含みます。  
これらを踏まえて、大学入学までに、以下のような学力・能力・資質等を備えている学生を求めています。

 ①知識・技能
*高等学校等における幅広い学習に裏付けされた知識・技能の総合力と学ぶ力

②思考力・判断力・表現力
*人間の心理を深く理解し支援するための論理的思考力や判断力,根拠に基づいた科学的思考力や批判的思考力
*多面的な視点から思考し,自分の考えを他者にわかりやすく伝える表現力

③主体性・多様性・協働性
*主体的に多様な他者とかかわり,他者の意見や価値観を尊重し相互理解に努めようとする協働性やコミュニケーション能力
*他者の気持ちを敏感に感じ取る感受性や共感的コミュニケーション能力

④関心・意欲・態度
*心理的援助に高い志と強い関心を持ち,継続して意欲的に課題に取り組むことができる能力
*人間尊重の態度や深く温かい眼差しを持ち,他者との関わりを通して,自己理解を深め,自らの潜在的な資質を成長させようとする意欲
*大学卒業後もさらに高度な心理的援助の実践力を身につけ,心理援助者として,地域に貢献し,社会に役に立ちたいという意欲

⑤倫理観・社会的責任
*人間の健康,適応,成長に関わる心理援助者として,また社会の構成員としての自覚と責任を持ち,自己が果たす役割や倫理観・社会的責任を理解できる能力


◇大学入学までに修得が期待される内容
国語,英語,数学を中心とした高等学校の基礎学力を十分に身につけていることが期待されます。理科系科目では,生命や自然現象を科学的,論理的に理解するための幅広い知識の習得が,社会系科目では,人の生活の背景となる文化,歴史,社会に関して多様な視点から把握できる姿勢が期待されます。国語では,事実や情報をもとに自らの意見を論理的に構築し,表現したり,他者とのコミュニケーションを確立するための,英語では,英文教科書や学術論文の読解や論述,国際的な活動を行う上でのコミュニケーションのための,数学では,数的処理に基づいた論理的思考力や統計のための基礎的学力を身につけていることが期待されます。


◇選抜方法の趣旨
○一般入試
*前期日程
臨床心理学を学ぶために必要な広範囲の基礎学力を大学入試センター試験により評価します。
また,個別学力検査では,国語又は数学,英語,面接を課します。国語又は数学について,国語は考えを論理的に展開したり,文章にまとめたり,適切に表現できる能力を,数学は推理能力や論理的な能力を評価するため,文系と理系の学生を幅広く評価するため選択教科として実施します。英語は大学において,国際的なコミュニケーション能力を本格的に養うために必要となるために実施します。面接では,思考力・判断力・表現力,主体性・多様性・協調性,関心・意欲・態度,倫理観・社会的責任を評価します。

関連するページ